ワークフローマニュアル
ワークフローとは
経営者(オーナー)の役割
ワークフローとはサイトのコンテンツ制作業務を分業化する考え方です。一般的なサイトの運営に際しては、技術的な責任者であるサイト管理者(アドミニストレータ)と、コンテンツを制作する編集者(エディター)に分けることができます。しかしek-MyWEBでは大量のコンテンツ制作に対応できるように、その中間に経営者(オーナー)という職能を設定しています。オーナーというのは企業の経営者というより、サイトに掲載するコンテンツの最高責任者、プロデューサーというニュアンスです。もちろん企業の経営者自らサイト運営の陣頭指揮にあたられていいわけですが、現実問題として組織が大きくなれば、経営トップの指示を仰ぎながら、コンテンツの内容を決定し、スタッフを動かす監督者が必要となります。それがオーナーなのです。
これまでのWeb制作では、オフライン(オフィスレベル)で原稿の制作を行い、そしてオフラインのまま画面の点検を行い、ゴーサインが出てからようやくFTPでサイトにアップロードするという、時間と手間がかかっていましたが、CMSはオンライン(インターネットレベル)でコンテンツをスピーディに入稿できるところに大きな特徴があります。その新しい制作スタイルにマッチしたサイト運営を考えるときに役立つのが、ワークフロー(作業の流れ、分担)という仕組みなのです。このマニュアルではオーナー以上の権限で操作できる状態を、特にオーナーモードと呼ぶことがあります。
編集者(エディター)の役割
編集者はオーナーの指示を仰ぎながら、コンテンツの素材を収集し、テキストや画像の編集など必要な処理を担当します。CMSのよいところは、「とりあえずテキストだけアップしておく」とか「先に画像をアップしておく」といった柔軟なやりかたが可能だということです。また画面のバランスを確認しながら、テキストの量を加減したり、画像の配置をあとから変更することが容易なのです。従来のやり方と比べて決定的に有利なのは、たった1文字の変更が、すぐ数秒のうちに処理できるところにあります。そのためCMSはしばしば「コンテンツ更新システム」と呼ばれるのです。
ワークフローという考え方がシステム化されると、編集者はコンテンツのオンライン入稿に専念できます。そしてコンテンツの内容のチェック、入力間違いの点検の足りないところを、他の編集者あるいはオーナーに依頼することができます。このマニュアルでは編集者以上の権限で操作できる状態を、特に編集モードと呼ぶことがあります。
*掲示板に投稿したり、ショッピングカートを利用できる「一般会員」から「編集者」に格上げできます。またカテゴリーごとに担当編集者を設定することもできます。詳しくは「ユーザー管理マニュアル」をお読みください。
管理者(アドミニストレータ)の役割
管理者はオーナーの権限に加えて、データベースのメンテナンス、システム全体の管理業務を受け持ちます。FTP権限は管理者だけが保持するのが望ましく、オーナーは管理者にまかせるべきです。またPHPで記述されたテンプレートの編集は、プログラミング能力のある管理者が行うことが望ましく、デフォルトでは管理者専用メニューに割当てられていますが、この割当てについては「ek-Head/ek-AdminMenu.php」テンプレートを編集することで変更できます。
コンテンツの公開
ek-MyWEBにおいて、編集者(エディター)の権限ではコンテンツを公開することはできません。入稿したコンテンツは一旦「未公開」扱いとなります。「未公開」扱いとなっているコンテンツは、一度保存したあとでも、継続して編集することができます。
経営者(オーナー)権限でログインすると、経営者専用メニューに「公開待ちコンテンツ一覧」という項目が現れます。そのメニューをクリックすると、未公開扱いとなっているコンテンツが制作日付順に一覧で表示され、さらにクリックすると個別のコンテンツの内容を確認できます。そこで「記事編集」あるいは「公開許可」というボタンをクリックすることで、詳細なコンテンツの編集作業へ移行するなり、あるいは直ちに公開を許可することができます。なおオーナーが直接記事を投稿するときは、自身の判断で投稿フォームの「公開・しない」「公開・する」項目で決定できます。
公開済みのコンテンツの扱い
公開済みのコンテンツを、編集者(エディター)はいつでも編集できます。そして手を加えたコンテンツは再び「未公開」扱いとなり、オーナーの「公開許可」を待つことになります。少量の文字の修正なら、オーナーが直接コンテンツを編集し、公開を継続することができます。その方が能率的でしょう。